「フィリピン出張」

久しぶりのフィリピン出張です。最後に行って10年近くになります。今回で5回目ですが何度行ってもこの国はハラハラドキドキの連続です。今回は一人でしたから余計に不安でした。その不安はマニラ到着と同時に的中しました。なんと入国カードの滞在先住所を会社に忘れてしまいました。大阪のホテルを出る時に朝の運勢が悪かったのが当たりとなりました。確か会社の書類ファイルの中には入れたはずです。持ったと思ってましたが・・・機中でそろそろ着くから書こうとして探しましたがありません。降りてから携帯で会社に電話して探してもらいましたがなかなかありません。待ってる間に料金が心配・・・(自分の携帯ですから)しかたなく連絡を待つことにしました。もう入管のイミグレーションには日本人がほとんどの人は居なくなりました。不審に思った係官の女性が近づいてきてどうかしたかと聞いてきました。しかたなく滞在先が解らなくなったと言ったら、こちらに来いといいます。近くのトイレの入り口に連れて行かれると男性の係官が3人います。トイレ?嫌な予感がします。この国の空港職員は皆怪しい人ばかりです。どこへ行くのかと言われ、バタンガスだというと入国カードを出せといいます。渡すと新しいカードに私が書いたものをすべてコピーして滞在先欄にBATANGASUと書いただけです。これでいいといいます。これじゃあ書かないも変わりがありませんがねぇ・・・それよりこの連中はこれだけのことでいくらもらおうとしてるのか、その方が気がかりです。ここではまだ両替していませが日本円はフィリピンペソより喜びます。最近では500円硬貨は嫌がり1000円札を見るとそちらをくれと言うそうです。4人もいると4000円取られる・・・ここは思い切って無視することにします。「サンキュー、サンキュー!」と言ってうなずきその後は後ろを振り返らずイミグレーションに駆けこみました。後ろから冷たい視線を感じました。無事イミグレ通過、これでやっと出られます。後はトランクを探して税関にカードを見せて外に出るだけです。嬉しかった。フィリピンの空港はどこでいちゃもんつけられるか分かりません。何か言われた時は絶対に金を要求していると思ってください。皆が払うからどんどん高額になります。悪い習慣が付いたものです。外に出て待ち合せ場所に行って20分くらい待ちましたが誰も来ません。相手の人の名前は知ってますが会ったことがありません。また不安になりました。あまりうろうろしていると今度は客引きのおっさんがくるに違いない。慣れたふりして柱の向こう側に移動したら私の名前を書いたお客さんがいました。めちゃ嬉しかったです。

運転手のロイさんに9年振りに会いました。彼はずっとここの運転手でよく知っています。車に乗ってホッとしました。

マニラの高層ビル街は遠目に見るとすごい街です。日系の企業はほとんどこの一角にオフィスを構えています。今回のお客さんもここマニラにオフィスがあり工場がバタンガスです。バタンガスまでの高速道路が全線開通して1時間近く短くなりました。以前はジャングルのような山の中を走ってましたがもう走りません。

どこへ行ってもバナナとヤシの木があります。2時間で見慣れたバタンガスに到着です。すれ違う車は新しくなっていますが町は全然変わっていません。

ただしこのど派手なバス、ジプニーは全然変わりません。唯一フィリピン製の車です。それも手作りです。エンジンは日本製で中古のトラックのディーゼルエンジンを使っています。通勤時はこのバスに30人くらい乗ります。常夏の国ですがジプニーにエヤコンはありません。ワイパーも運転席だけです。

これが100kmで高速道路を走るのだから、ちょっと我々日本人は乗りたくありません。フィリピンに車の定員なんてありませんが乗れなくなった時が定員です。今回我々が乗せてもらった車は日本製で帰りの車はランクルの新型プラドでした。ここフィリピンでは圧倒的に日本の中古車が多く、もう見かけなくなった古い車も数多くあります。

今回の宿泊先はホテルではなく静かな住宅地のようなのどかな場所です。以前も何度か泊ったことのある場所です。ここは地元の大きな会社が持っている社宅のような宿泊地で広大な公園のような場所を塀で囲い、入り口には24時間腰にピストルを下げたガードマンが常駐しています。

フィリピンは治安が悪く一人で地方都市を歩くことはできません。だからこのような安全な場所を会社が借りるのです。

こう見えてもかなり古い建物で何十年も経っているようです。メイドさんがご飯を作りに来てくれ、洗濯も夕方までにはでき上がっています。

米やみそ調味料など食材はお客さんが日本人用の専門店で買ってきます。その他食材はメイドさんが買ってきます。日本食を食べないメイドさんが作るのですから味はおいしいものもあれば微妙なものもあります。

まわりの木はただの木ではありません。前の木はペリカンマンゴーの木です。まだ青いマンゴーがなっていました。

そしてこれがジャックフルーツの木です。実が長さが50cmくらいの大きさになります。道端で売ってますが食べたことはありません。

上の方になってますこれはグァバです。ジュースにします。


今回の仕事は十数年前に入れた機械の点検です。2日間で点検を終えましたがすごく長かったような気がします。

工場の担当部署の人たちはすごく好意的でいろいろ話しかけて来ますが何を言ってるのか分らないことが多いです。基本フィリピンは英語ですがなまりの多い英語です。帰る頃に耳が慣れて来ました。最後の日にはこんな感じです。

彼らは日系企業に勤めるくらいで学歴もあり優秀な人材です。ここの部門の責任者は右端の女性でジュリーです。機械について色々な質問を受けました。

9年前にこの部門の2人とは面識がありました。優秀な人材は日本の本社に研修に来ます。

工場は海沿いにありますが近くにルバング島がうっすら見えます。先日亡くなった小野田さんが戦後30年間暮らしてた島です。


フィリピンの食事ははっきり言ってまずいです。味が濃くて高カロリー、野菜の摂取量が少なくて甘いものが大好きです。だから太った人が多いです。糖尿病が非常に多いそうです。でも私はこの国の果物は大好きです。特にマンゴーは最高です。東南アジアにはどこでもありますがフィリピンのペリカンマンゴーは他の国のものと違って甘いだけでなく適当に酸味があります。タイのマンゴーなんかは大きくて甘いだけで大味です。

これはセブ島のグリーンマンゴーですが1kgで170円くらいです。個数で3~4個です。おいしかったです。

ほんとはダメですが昔はトランクにいっぱい詰めて持ち帰りました。9.11のテロ後非常に厳しくなり帰国前のエックス線検査で抜き取られます。私は今まで十回以上海外出張に行きましたが日本の税関でトランクチェックで開けられたことがなぜかありません。今回はしかたなく乾燥マンゴーで我慢です。

でもお客さんに教えられた乾燥マンゴーはすごくおいしかったです。夜にヨーグルトに漬け込んで朝いただきます。これが最高!


帰りはドライバーのロイさんと二人でマニラに移動、マニラの事務所でお客とお昼を食べて帰ってきましたが最後にまたドキドキがありました。例のイミグレーションで出国カードを出しますがカードを外の空港使用料を払ったところで取るのを忘れて入ってしまったので後戻りできません。どうしようと思いながら、ひょっとしたら要らないのでは・・・という気がしてきました。この国はいい加減なことが多いから。思い切ってイミグレの女性にカードを忘れたと言うと、しかめ面してましたがいいと言われ無事搭乗待合室に入れました。このいい加減さがフィリピンです。でもこんないい加減さが好きです。常夏の国から帰ったら日本の寒いこと、今度は温度差の無い時に行きたいと思います。

 

 

 

 

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コメント: 1
  • #1

    ばあば (金曜日, 11 4月 2014 12:38)

    娘婿が出張で、セブ島に度々行きます。

    なんやかや、言っても、日本ぐらい、平和で、住みやすい国は他に無いんですねぇ

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