「タイムスリップ」

木、金と長野と群馬の出張に行き、仕事を終えて南相木村に寄ってきました。
南相木村は長野の端で群馬県に接している標高の高い過疎の村です。ここは私のアウトドアの原点です。
通い始めて30年近くになりますが、飽きもせずまだ行っています。
今の山小屋は15年くらい前に友達と建てた庵のような小屋です。小屋の前はまだ新緑がありません。
標高が1250mもあるので夜は相当冷え込みます。5月連休でもよく雪が降ります。

30年経ってもここは昔のままです。タイムスリップしたみたいです。でも何故かここに来ると落ち着きます。
寒いですがちょっと竿を出してみました。よほどお腹がすいていたのかあっという間にこれだけ釣れました。

きれいな岩魚と山女です。もちろん天然ものですが大きいのが28センチもありました。初釣りにしては上出来です。
さっそく焚火で焼きますがそれにしても寒いです。たぶん明日の朝は氷点下です。

暖房器具はありませんし、もちろん電気もありません。ランタンの明かりが頼りで文明生活からはほど遠い一夜です。
私はこういうことは好きで苦になりませんから、もしものときには生きて行けると思います。

焚火で焼いた魚は燻製状態で最高においしいです。
あまりにも寒いので早々と寝袋に入りましたが冬山用の暖かいダウンのシュラフを持ってきてよかったと思います。
寝ていると小屋の天井から掛かけていたロールペーパーの袋からカサカサと音がします。
実はこの袋は山鼠の寝床になっているのです。ペーパーを噛み切って巣を作っています。昨年から寝床として出入りするのを見ました。
家鼠と違って耳が大きく愛嬌のある顔をしています。あまり人を恐れません。以前夏の夜に私の目の前に出てきて、二本足で立っているのをしばらく見ていたことがあります。何だか話しかけているように・・・スピルバーグの映画「グリーンマイル」に出たネズミを思い出しました。
袋の中の寝床はユリカゴ状態でさぞかし気持ちいいのでしょう。

翌日の朝あまりにも寒いと思ったらバケツの水に氷が張っています。
奥の渓流に行って朝釣りをしました。誰も居ません。そしてこんなにいい形の岩魚とアマゴが釣れました。

天気予報では午後から曇って夜には雨になると言います。たぶんここは雪だと思います。雪が降ると悪路の道はノーマルタイヤでは出られなくなるので帰ることにしました。地主のおじさんにまた来るからねと挨拶して、近くの滝見の湯で暖まり帰りました。
昼は近くの蕎麦屋「蕎麦仁」で山かけ蕎麦をいただきました。ここのおやじはやはり釣りが好きで東京から通っているうちに南相木が好きになって定年後移り住み、蕎麦屋を始めました。奥さんと子供は東京の実家で時々来るだけのようです。引っ越してくるには何もないのでいやだというそうです。
ここの蕎麦は長野産のこだわりの逸品です。長野県人以上に蕎麦のこだわりがあります。

というわけで今回は現地滞在20時間というせわしない初相木となりました。今年は漁協の年券を買いましたから何度か来ようと思います。
次は7月になると思いますがそれまで小屋は今日のままずっとそのままです。
途中いつもの富士見の友達のうちに寄って帰りましたが翌日メールで朝は3㎝の積雪だったといいます。相木はもっと降っていると思います。
よかった、早く引き揚げて。

 

 

 

 

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